本記事ではPythonで素因数分解する方法を紹介します。
Pythonで素因数分解として、自力で実装する方法とSymPyライブラリを使用するケースを考えます。
素因数分解とは
素因数分解を説明する前提として、まずは素数について理解する必要があります。
素数とは1とその数でしかわることのできない数です。
例えば、素数は2, 3, 5, 7, 11,…などが挙げられます。
そして、素因数分解とは、素数の積である数を表すことです。
素因数分解の例は下記のとおりです。
12 = 2 * 2 * 3、92 = 2 * 2 * 23、512 = 2^9
自力で実装する方法
まずは自力で実装する方法を紹介します。素因数分解アルゴリズムには様々な方法があるようですが、今回は試し割法を実装してみます。
試し割法というのは下記のとおりです。
与えられた整数 n (n はこれから素因数分解する整数)に対して、nより小さい数で割り切れるかどうかを順番に確かめることで素数判定を行う。
https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E8%A9%A6%E3%81%97%E5%89%B2%E3%82%8A%E6%B3%95_%E8%A9%A6%E3%81%97%E5%89%B2%E3%82%8A%E6%B3%95%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81
12の素因数分解する例で考えると、2、3、4、…の順で12を割り切れるか試していく方法になります。
これを実装すると下記のようなコードになります。
def prime_factorize(num):
prime_l = []
for n in range(2, num+1):
while (num % n) == 0:
prime_l.append(n)
num //= n
return prime_l
試しにWindows PowerShellで実行してみましょう。

12 = 2 * 2 * 3、92 = 2 * 2 * 23、512 = 2^9という結果が出力されました。
うまく計算されていることがわかります。
SymPyを利用する方法
自力で実装する以外にもSymPyで実装する方法が考えられます。
まずは下記コマンドでSymPyをインストールします。
pip install sympy
そして、下記のコードで素因数分解が可能です。
import sympy
sympy.factorint(数値)
先程と同様に、Windows PowerShellで試しに実行してみましょう。

上記のような辞書形式で結果が返却されます。辞書のキーが素因数、値が素因数の数を示します。
例えば、{2: 2, 3: 1}
であれば2が2つ、3が一つ、つまり、2 * 2 * 3であることを意味します。
まとめ
素因数分解をする際には自力で実装するケースとライブラリを使うケースを紹介しましたが、個人的にはライブラリを使うことをお勧めします。
なぜなら、自力で実装するとバグが混入する恐れがあるのと、速度が遅い可能性があるからです。
